琉金は最も有名な金魚の一つで、丸い体とヒラヒラと長く優雅なヒレが特徴の金魚です。
江戸時代に中国から琉球を経由して薩摩に輸入されたため品種名に琉球の一文字、[琉]が使われているそうです。
琉金の体色は尻尾以外が朱色をした素赤、紅白模様の更紗(サラサ)、がありましたが、後に三色出目金との交雑で赤白黒が綺麗に混ざったキャリコ琉金が誕生します。
尾ビレのタイプも三ツ尾、四ツ尾、さくら尾があります。
琉金の胴体は丸く膨らみ、尾びれが長くヒラヒラとしているのが特徴的ですので、その優雅な尾ビレを見るために横から鑑賞する水槽飼育に適しています。
琉金の種類
素赤
素赤とは赤一色や尻尾以外が赤の事を指します。
更紗琉金(さらさりゅうきん)
更紗は紅白のことで、この模様の琉金を更紗琉金といいます。
キャリコ琉金
キャリコとは紅白に黒色が混ざった三色の模様のことをいい、その柄の琉金をキャリコ琉金といいます。
琉金の系統
琉金は[和金]から生まれ、琉金から突然変異と掛け合わせを含めて生み出された品種は[オランダ獅子頭]、[キャリコ琉金]、[出目金]などがいます。
【ちなみに金魚とは】
金魚の原産地は中国で、フナの突然変異種であるヒブナを観賞用に交配を重ねた観賞魚です。
その綺麗な姿と豊富な種類、丈夫で飼育が容易である事などから世界中で親しまれています。
金魚の歴史は長く、品種改良が進みその品種は多岐にわたります。
フナの体型に近い[和金]、丸い体に綺麗な長いひれを持つ[琉金]、目が飛び出した[出目金]、琉金の頭に肉瘤がある[オランダ獅子頭]、オランダ獅子頭のキャリコ柄[東錦]、背びれがなく頭部に瘤をもつ[らんちゅう]などが様々な品種がつくられました。
【金魚の尻尾の名称】
三つ尾・・・・・・・尻尾が二つに分かれていてヒレの上部はくっついている。
四つ尾・・・・・・・尻尾が二つに分かれていてヒレの上部は離れている。
サクラ尾・・・・・三つ尾と四つ尾の間で、ヒレの上部が少しだけ離れている。
【ちなみに上見(うわみ)と横見(よこみ)とは】
[注:写真は南京]
上見と横見とは金魚の鑑賞方法です。
読んで字のごとく、魚の姿を上から鑑賞することを上見(うわみ)といいます。
それに対して魚の姿を横から鑑賞することを横見(よこみ)といいます。
尾ひれが開くらんちゅうなどは上見(うわみ)が好まれますが、朱文金などのスマートな金魚は横見(よこみ)で横から鑑賞します。
琉金は長く綺麗なヒレを鑑賞するため水槽などで、横見で楽しむ方がオススメです。
【学名】
Carassius auratus var.
【種目】
コイ目コイ科コイ亜科フナ属
【分布】
改良品種
【サイズ】
15cm
【寿命】
5~6年
飼育条件
[温度]20~28度
[水質]中性~弱アルカリ性
【水質について_詳しくはこちら】
[ 餌 ] 金魚用人口餌
[注意点]
琉金は横見がオススメなので45cm〜60cmぐらいの水槽飼育がオススメです。
底砂は大きめの砂利、もしくは何も敷かないベアタンクにしましょう。
また金魚は草食性の強い魚なので柔らかい水草は食べられてしまいます。
琉金の餌には金魚専用の人工餌や、冷凍赤虫をバランスよく与えてください。
餌の量を少なめにして水質の管理をしっかりとできていれば10年以上生きるそうです。
混泳
同サイズの金魚であれば大丈夫です。
琉金は泳ぐのが苦手なので、同様に泳ぐのが苦手な金魚だと安心です。
飼育は比較的簡単ですが餌の与え過ぎると転覆病になります。
繁殖
金魚の産卵・繁殖の適齢期はオスが2歳~4歳、メスが3~5歳のようです。
産卵の時期は冬季の冬眠から目覚めて少し経ったの4月〜5月初旬頃です。
琉金の産卵には水草や専用の産卵ネットを用いると良いでしょう。
アナカリスなどの水草やシュロをいれておけば、金魚が卵を産み付けてくれます。
産卵後はエアーレーションをしっかりして水中に酸素を充分行き渡らせましょう。
琉金の孵化した稚魚にはブラインシュリンプを与える、もしくはグリーンウォーターで育てましょう。
【グリーンウォーターでメダカの稚魚を育てる】
水中で植物性プランクトンが発生し緑色になった水をグリーンウォーターと呼びます。
このグリーンウォーターはメダカや金魚の飼育に大変適しています。
まだ小さすぎて人口餌を食べることのできない稚魚などはグリーンウォーター内の植物性プランクトンを食べて大きくなります。
グリーンウォーターの作り方は、容器に入れた水を日光の当たる場所に置いておくと植物性プランクトンがわき、緑色のグリーンウォーターになります。