レッドグラミーの飼い方/飼育・混泳・繁殖・病気

レッドグラミーは全身が赤色に染まり尾ヒレがプラチナカラーのグラミーで別名でレッドハニーグラミーとも呼ばれます。

ドワーフグラミーを一回り大きくしたようなシックリップグラミーの改良品種で赤色だけを残すカラーリングです。

その白く輝く体が赤一色で彩られる姿は福島武山氏の赤絵細描で描く九谷焼のような繊細な芸術性が感じられます。

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福島武山氏の赤絵細描(あかえさいびょう)は九谷焼の白磁器に陶器用赤絵具と金を使用して上絵付を施し数回焼成を繰返す技法です。

赤絵とは江戸後期に流行した南画の技法を焼き物に絵付けするために考え出された技法で、文人好みの繊細で品に満ちた作品が数多く作らました。

全盛期の明治から昭和初期には九谷に200人以上の赤絵職人がいて、九谷といえば赤絵というほどの隆盛をみせていましたが、今日では数人の絵付師がこの伝統的技法を継承しているのみです。

【グラミーとは】

レッドグラミーのようにグラミーと名前につく熱帯魚はたくさんいますがグラミーとは何なんでしょうか?

グラミーは東南アジアに生息する熱帯魚で、アンテナと呼ばれる細い腹ビレを持つのが特徴です。

養殖も盛んに行われており、数多くの改良品種も生み出されています。

赤や青、黄色などの色鮮やかな体色はとても華やかできれいです。

飼育は簡単で、水質にもうるさくなく、温和な性格のため、混泳にも適しています。

【ラビリンス器官とは】

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レッドグラミーにはラビリンス器官という器官があります。

その為、とても不思議で、とても便利な能力を持っています。

ラビリンス器官とは何でしょうか?

アナバスやベタなどのキノボリウオ亜目の魚にはエラブタの中に補助呼吸器官として上鰓(じょうさい)器官という器官を持ちます。

その上鰓(じょうさい)器官が複雑な構造をしていることから、ラビリンス器官と呼ばれています。

ラビリンス器官のおかげで口を水上に出して直接酸素を取り込むことができます。

アナバスやベタの仲間が生息している東南アジアの止水域と呼ばれる水域は、水の流れが極端に遅く水温が高いため水中の酸素が非常に少く、こうした場所で生き抜くために、補助呼吸器官としてラビリンス器官が発達し、空気呼吸できるようになりました。

熱帯魚屋さんやホームセンターなどで、ベタが本当に小さな水槽や瓶などで売られているのを見たことがあると思いますが、ベタはこのラビリンス器官のおかげで空気呼吸ができる為です。

レッドグラミーの基礎知識

【学名】
Colisa labiosa ver.

【種目】
魚類 スズキ目 キノボリウオ亜目 ゴクラクギョ科 コリサ属

【分布】
改良品種/原種はミャンマー
bangladesh

【サイズ】
10cm

【寿命】
2年〜5年
飼育環境により前後します。

飼育条件

[温度]
23度~28度

[水質]
弱酸性〜中性

【水質について_詳しくはこちら】

[ 餌 ]
人工餌、冷凍赤虫

[注意点]
レッドグラミーの原種であるシックリップグラミーはもともと止水域と呼ばれる、ほとんど流れの止まった水草の生い茂った小川や湖などに生息しています。

レッドグラミーも水槽内には水草を多く使用したレイアウトにして、あまり水流を作らないようにして、流木などで隠れる場所を作ってあげましょう。

【魚の病気についてはこちら】

【熱帯魚飼育の始め方についてはこちら→[アクア入門]】

混泳

レッドグラミーの性格は温厚なので、他の熱帯魚との混泳は難しくありません。

複数匹での飼育で繁殖を楽しむこともできるでしょう。

ただし繁殖期になるとオスは攻撃的になるため、水草や流木でメスの隠れる場所を作ってあげましょう。

繁殖

レッドグラミーの繁殖は比較的容易です。

レッドグラミーの仲間は、オスが[泡巣]と呼ばれる泡でできた産卵場所を作り、その中にメスが産卵をするという変わった繁殖方法をとります。

水槽の水面が泡だらけになるので、水が汚れてしまったと勘違いしてしまうかもしれませんが、レッドグラミーの習性ですので焦る必要はありません。

アマゾンフロッグピットなどの浮き草を用意してあげると泡巣を作りやすいようですのでおすすめです。
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こうなると、繁殖の準備が出来たということなのでペアリングしてあげると繁殖行動へ移るでしょう。

孵化

泡巣に産み付けられた卵は2〜3日で孵化し、稚魚はしばらくの間は泡巣にぶら下がっています。

生まれたての稚魚はかなり小さいため、インフゾリアなどを与え、ある程度大きくなった時に孵化したブラインシュリンプを与えましょう。