ドワーフグラミーはインド、バングラデシュ、パキスタンに生息する淡水性熱帯魚で、体長約5㎝~6cmと小型のグラミーです。
水草が生い茂った緩やかな流れの小川や湖などに生息しています。
ドワーフグラミーは非常に美しい見た目をしており、古くからアクアリウム用観賞魚として親しまれ人気を誇る熱帯魚です。
メスよりオスの方が綺麗な体色をしています。
オスの体色は、コバルトブルーの頭部から赤色の尻びれまでが色が交差するように縞模様になっています。
全体的にキラキラした発色でとても綺麗な色合いになります。
メスの発色や縞模様はオスほどはっきりと表れず、色も落ち着いているため少し地味な印象です。
ドワーフグラミーはその他の綺麗な色の改良品種もたくさんいます。
ドワーフグラミーの綺麗なコバルトブルーを強調させた、コバルトブルードワーフグラミー、綺麗な黄色をベースに赤の差し色が可愛いゴールデンハニードワーフグラミー、真っ赤なレッドグラミーなど、他にもまだまだたくさんの種類がいて知れば知るほど興味が出てきます。
ドワーフグラミーは魚では珍しくえら呼吸だけでなく空気呼吸もすることができます。
エラの上と書いて上鰓(じょうさい)器官という器官を持ち合わせており、これを使ってドワーフグラミーは空気呼吸を行うことができます。
上鰓(じょうさい)器官は複雑な構造になっている為、一般的にはラビリンス器官と呼ばれています。
ドワーフグラミーの仲間は、オスが『泡巣』と呼ばれる泡でできた産卵場所を作り、その中にメスが産卵をするという変わった繁殖方法をとります。
水槽の水面が泡だらけになるので、戸惑ってしまうかも知れませんが、ドワーフグラミーが順調に育っている証拠ですので焦る必要はありません。
そうなると、繁殖の準備が出来たということなのでペアリングして、繁殖を楽しんでください。
【グラミーとは】
グラミーは東南アジアに生息する熱帯魚で、アンテナと呼ばれる細い腹ビレを持つのが特徴です。
養殖も盛んに行われており、数多くの改良品種も生み出されています。
赤や青、黄色などの色鮮やかな体色はとても華やかできれいです。
飼育は簡単で、水質にもうるさくなく、温和な性格のため、混泳にも適しています。
【ラビリンス器官とは】
アナバスやベタなどのキノボリウオ亜目の魚にはエラブタの中に補助呼吸器官として上鰓(じょうさい)器官という器官を持ちます。
その上鰓(じょうさい)器官が複雑な構造をしていることから、ラビリンス器官と呼ばれています。
ラビリンス器官のおかげで口を水上に出して直接酸素を取り込むことができます。
アナバスやベタの仲間が生息している東南アジアの水域は水の流れが極端に遅く水温が高いため水中の酸素が非常に少く、こうした場所で生き抜くために、補助呼吸器官としてラビリンス器官が発達し、空気呼吸できるようになりました。
熱帯魚屋さんやホームセンターなどで、ベタが本当に小さな水槽や瓶などで売られているのを見たことがあると思いますが、ベタはこのラビリンス器官のおかげで空気呼吸ができる為です。
【学名】
Colisa lalia
【種目】
魚類 スズキ目 キノボリウオ亜目 ゴクラクギョ科 コリサ属
【分布】
パキスタン、インド、バングラデシュ
【サイズ】
5cm
【寿命】
3年
飼育条件
[温度]25度~28度
[水質] 弱酸性〜中性
【水質について_詳しくはこちら】
[ 餌 ] アカムシ、人工餌
[注意点]
ドワーフグラミーはもともと止水域と呼ばれる、ほとんど流れの止まった水草の生い茂った小川や湖などに生息しています。
水槽内には水草を多く使用したレイアウトにして、あまり水流を作らないようにして、流木などで隠れる場所を作ってあげましょう。
混泳
ドワーフグラミーの性格は温厚なので、他の熱帯魚との混泳は難しくありません。
ネオンテトラやラミーノーズテトラなどの小型の熱帯魚がオススメです。
複数匹での飼育で繁殖を楽しむこともできるでしょう。
繁殖期になるとオスは攻撃的になるため、水草や流木でメスの隠れる場所を作ってあげましょう。
繁殖
繁殖は比較的容易です。水草や流木などでメスの隠れる場所をようしましょう。
ドワーフグラミーはオスが泡巣と呼ばれるメスが卵を産み付ける泡の塊を作ります。
アマゾンフロッグピットなどの浮き草を用意してあげると泡巣を作りやすいようですのでおすすめです。
泡巣に産み付けられた卵は、2〜3日で孵化します。
しばらくの間は稚魚は泡巣にぶら下がっています。
生まれたての稚魚はかなり小さいため、インフゾリアなどを与え、ある程度大きくなった時に孵化したブラインシュリンプを与えましょう。