レッドフィンオスフロネームグラミーの飼い方/飼育・混泳・繁殖・病気

レッドフィンオスフロネームグラミーは青銅色をした赤いヒレを持つ超大型のグラミーです。

別名ジャイアントグラミーと呼ばれ、大きければ70cmくらいになる程大きいのです。

レッドフィンと呼ばれるくらいなので特徴はもちろん赤いヒレなんですが、どうしてもこの青銅色と顔の感じが大仏様に見えるんです。

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奈良の大仏様は正式には[盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)]と呼びます。

毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)とも呼びます。

サンスクリット語の[ヴァイローチャナ]が語源になっており、[ヴァイローチャナ]、[ヴィルぉーしゃな]、[びるしゃな]ですね。

仏教では悟りの境地に至った人を[如来]様と、悟りの境地を目指して頑張ってる人を[菩薩]様と言います。

もちろん毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)は悟っているので毘盧遮那如来(びるしゃなにょらい)とも呼びます。

どのような如来様かと言いますと、仏教の悟りの境地そのものが具現化して出てきた存在です。

だから、あーだこーだ丁寧に教えてくれません。

教えそのものだから。私を見て。よく見て察して。というありがたい存在です。

ちなみに奈良の東大寺の大仏の現在の高さ約14.7メートルです。

レッドフィンオスフロネームグラミーがいくらジャイアントグラミーと呼ばれていても、いくら大仏様に似ていても、流石にサイズでは敵いません。

ですがこの魚、水槽の前を飼い主についてくる程よく懐きますので、[私を見て感]は大仏様にも負けていないのです。

【グラミーとは】

レッドフィンオスフロネームグラミーのようにグラミーと名前につく熱帯魚はたくさんいますがグラミーとは何なんでしょうか?

グラミーは東南アジアに生息する熱帯魚で、アンテナと呼ばれる細い腹ビレを持つのが特徴です。

養殖も盛んに行われており、数多くの改良品種も生み出されています。

赤や青、黄色などの色鮮やかな体色はとても華やかできれいです。

飼育は簡単で、水質にもうるさくなく、温和な性格のため、混泳にも適しています。

【ラビリンス器官とは】

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レッドフィンオスフロネームグラミーにはラビリンス器官という器官があります。

その為、とても不思議で、とても便利な能力を持っています。

ラビリンス器官とは何でしょうか?

アナバスやベタなどのキノボリウオ亜目の魚にはエラブタの中に補助呼吸器官として上鰓(じょうさい)器官という器官を持ちます。

その上鰓(じょうさい)器官が複雑な構造をしていることから、ラビリンス器官と呼ばれています。

ラビリンス器官のおかげで口を水上に出して直接酸素を取り込むことができます。

アナバスやベタの仲間が生息している東南アジアの止水域と呼ばれる水域は、水の流れが極端に遅く水温が高いため水中の酸素が非常に少く、こうした場所で生き抜くために、補助呼吸器官としてラビリンス器官が発達し、空気呼吸できるようになりました。

熱帯魚屋さんやホームセンターなどで、ベタが本当に小さな水槽や瓶などで売られているのを見たことがあると思いますが、ベタはこのラビリンス器官のおかげで空気呼吸ができる為です。

レッドフィンオスフロネームグラミーの基礎知識

【学名】
Osphronemus laticravius

【種目】
スズキ目、オスフロネムス科、オスフロネムス属

【分布】
マレーシア、インドネシア

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【サイズ】
50cm〜70cm

【寿命】
25年
飼育環境により前後します。

飼育条件

[温度]
20度〜30度

[水質]
弱酸性〜中性

【水質について_詳しくはこちら】

[ 餌 ]
人工飼料、冷凍飼料、活餌、野菜

[注意点]
レッドフィンオスフロネームグラミーは大型の熱帯魚ですので大きいサイズの水槽で飼育しましょう。

レッドフィンオスフロネームグラミーは雑食性で何でもよく食べる飼いやすい魚です。

人工餌はもちろん、コオロギやザリガニ、茹でたほうれん草など本当に何でも食べるので、昔、田舎のお婆ちゃんが人間の食べ残した残飯を庭のコイにあげてたのを思い出します。

【魚の病気についてはこちら】

【熱帯魚飼育の始め方についてはこちら→[アクア入門]】

混泳

レッドフィンオスフロネームグラミーの性格は温厚なので、他の熱帯魚との混泳は難しくありません。

複数匹での飼育で繁殖を楽しむこともできますが、繁殖期になるとオスは攻撃的になります。

繁殖

レッドフィンオスフロネームグラミーの繁殖は比較的容易です。

レッドフィンオスフロネームグラミーの仲間は、オスが[泡巣]と呼ばれる泡でできた産卵場所を作り、その中にメスが産卵をするという変わった繁殖方法をとります。

水槽の水面が泡だらけになるので、水が汚れてしまったと勘違いしてしまうかもしれませんが、レッドフィンオスフロネームグラミーの習性ですので焦る必要はありません。

こうなると、繁殖の準備が出来たということなのでペアリングしてあげると繁殖行動へ移るでしょう。

孵化

泡巣に産み付けられた卵は2〜3日で孵化し、稚魚はしばらくの間は泡巣にぶら下がっています。

生まれたての稚魚はかなり小さいため、インフゾリアなどを与え、ある程度大きくなった時に孵化したブラインシュリンプを与えましょう。