ディープレッドホタルテトラは真っ赤なガラスのような体に尾ビレの付け根の黒がポイントの情熱的な熱帯魚です。
尾ビレの付け根が赤と黒のツートンカラーになっている感じが、キャッスルテトラと似ていますね。（キャッスルテトラは金色と黒）
透けるような体に濃いめの鮮やかな赤がまるで琉球ガラスのようで、他の熱帯魚ではこのような鮮やかな色彩は見られません。
琉球ガラスの赤が価値が高く最も高価なのは、発色の工程が難しく他の色彩のものより一工程多いのが理由だそうです。
ディープレッドホタルテトラも丁寧に弱酸性の水質でストレスのない好環境で育てるとより発色が鮮やかになりますのでその辺りは同じです。
また、ディープレッドホタルテトラの特徴としてはハチドリのようにホバリングしながらピョコピョコっと泳ぐ事があげられますが、これはもしかしたら琉球舞踊を踊っているのかもしれませんね。
【テトラとは】
カラシン目カラシン科の小型の熱帯魚のことです。
多くの種類が南米出身で、サイズは数センチほどの小さい熱帯魚です。
【カラシンとは】
ディープレッドホタルテトラはカラシンという種類の熱帯魚です。
カラシンの特徴は背びれと尾びれの間に[アブラビレ]という小さなヒレがある事と、あごに歯が発達していることです。
カラシンの種類は多く、約1600～1700種類ほど存在し、主にアフリカと中南米に生息しています。
これはグループとしてはかなり多い方の部類で、ネオンテトラなどの小さな熱帯魚から、ピラニア、ゴライアスタイガーフィッシュなどの大型の熱帯魚までが入ります。
【学名】
Axelrodia riesei
【種目】
カラシン目カラシン科
【分布】
コロンビア、メタ川
【サイズ】
2cm〜3cm
【寿命】
2年〜3年
飼育条件
[温度]
23〜28度
[水質]
ディープレッドホタルテトラは南米コロンビア出身なので弱酸性〜中性の水質を好みます。
[ 餌 ]人口餌
[注意点]
ディープレッドホタルテトラは大変丈夫な熱帯魚ですので、水質や水温の適応範囲が広いので初心者にも飼育しやすい種類でしょう。
餌は人工餌で大丈夫ですがなんでもよく食べますのでディープレッドホタルテトラの為にも生き餌や冷凍赤ミミズなどバランスよく食べさせてあげましょう。
現地では群泳している熱帯魚なので単独飼育をするとストレスで調子が悪くなります。出来るだけ複数飼育で群泳させてあげましょう。
混泳
ディープレッドホタルテトラの性格は非常に温和ですので、混泳はしやすいでしょう。ディープレッドホタルテトラ側から攻撃を仕掛けることはありません。
ただし、ディープレッドホタルテトラに攻撃をするような熱帯魚や、大型の肉食魚などは食べられてしまうので混泳はできません。
ディープレッドホタルテトラは臆病な熱帯魚なので10匹、50匹、100匹と水槽のサイズに合わせて沢山群泳させてあげましょう。
また、水質のことを考えるとアフリカ原産の熱帯魚はアルカリ性の水質を好む傾向にあるため混泳はできません。
具体的な混泳相手としては、同じような種類のネオンテトラ、カージナルテトラ、ラミーノーズテトラ等のカラシン。
水槽の底で生活する、オトシンクルス、コリドラス・ローチ、ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、レッドラムズホーン等はおすすめです。
繁殖
ディープレッドホタルテトラの繁殖は難しそうですが不可能ではありません。
ディープレッドホタルテトラはばらまき型の繁殖形態をとる熱帯魚ですのでばらまき型の繁殖準備を行いましょう。
ばらまき型の熱帯魚は知らない間に卵を産み、知らない間に稚魚が生まれ、知らない間に成魚に食べられてしまっている事が多いです。
ですのでディープレッドホタルテトラのようなばらまき型熱帯魚の繁殖は産卵のことより食卵に注意を払う事が重要になってきます。
若い健康な成魚を用意する
まず、オスとメスを分けます。メスのお腹は卵があるので膨らんで見えます。
無精卵の確率を下げるためにも繁殖は雌１匹に対して雄を2匹～3匹程度の割合でペアリングすると確率が上がります。
【産卵用の水槽を準備します】
ピートモスなどで、pH5.5前後の弱酸性水を用意して、水温は26度にします。
そして部屋のカーテンを閉めたり照明を暗くするなどして薄暗い環境を用意しましょう。
ブラックウォーターには抗菌・殺菌効果があり、故郷のコロンビアの川に水質の環境が似ているので、ピートモスやマジックリーフなどを用いてブラックウォーターの環境を作るもの効果的です。
そして水槽の底に産卵床としてウィローモスを敷き詰めましょう。
食卵対策として園芸用の鉢底ネットなどで水槽の上下を分けるのも手です。
上の部屋でディープレッドホタルテトラをペアリングして、卵を産むと、ネットを通り卵だけ下におちます。
【稚魚の世話】
卵が確認できましたら親魚は元の水槽に戻します。
ディープレッドホタルテトラの稚魚が生まれたら、最初は小さすぎて普通の餌は食べられません。
インフゾリアを与えるか卵黄を溶かしてあげましょう。少し大きくなる生後1週間くらいでブラインシュリンプ、すりつぶした人口餌など、そこから大きさに応じて通常の餌と段階を上げてえさエサをしていきましょう。
