コバルトブルードワーフグラミーは全身が青く輝く美しいグラミーです。
ドワーフグラミーの改良品種で、ドワーフグラミーの青色をより多く現れるように改良し、ほぼ全身が青くなるようにつくられました。
別名でパウダーブルードワーフグラミーと呼ばれるほど体色のブルーが綺麗に光り、まるで[青磁]のような高級感が漂います。
青磁は(せいじ)は紀元前14世紀頃の中国(殷)が起源とされる陶磁器で、淡い青色のものから青緑色のものまで多様な色合いのものがあります。
涼しげな色味が特徴で、古代中国でも様々な皇帝に愛されてきました。
青磁の色彩に幅があるのは青磁釉と呼ばれる釉薬の量や、焼成温度などにより変化があるからです。
コバルトブルードワーフグラミーの原種のドワーフグラミーはインド、バングラデシュ、パキスタンなどの水草が生い茂った緩やかな流れの小川や湖などに生息しています。
コバルトブルードワーフグラミーも故郷の川と同じ弱酸性の水質でしっかりと飼い込んであげれば体色の青磁色が鮮やかになるでしょう。
コバルトブルードワーフグラミーはオスの方がメスより綺麗な体色をしています。
【グラミーとは】
グラミーは東南アジアに生息する熱帯魚で、アンテナと呼ばれる細い腹ビレを持つのが特徴です。
養殖も盛んに行われており、数多くの改良品種も生み出されています。
赤や青、黄色などの色鮮やかな体色はとても華やかできれいです。
飼育は簡単で、水質にもうるさくなく、温和な性格のため、混泳にも適しています。
【ラビリンス器官とは】
アナバスやベタなどのキノボリウオ亜目の魚にはエラブタの中に補助呼吸器官として上鰓(じょうさい)器官という器官を持ちます。
その上鰓(じょうさい)器官が複雑な構造をしていることから、ラビリンス器官と呼ばれています。
ラビリンス器官のおかげで口を水上に出して直接酸素を取り込むことができます。
アナバスやベタの仲間が生息している東南アジアの水域は水の流れが極端に遅く水温が高いため水中の酸素が非常に少く、こうした場所で生き抜くために、補助呼吸器官としてラビリンス器官が発達し、空気呼吸できるようになりました。
熱帯魚屋さんやホームセンターなどで、ベタが本当に小さな水槽や瓶などで売られているのを見たことがあると思いますが、ベタはこのラビリンス器官のおかげで空気呼吸ができる為です。
【学名】
Colisa lalia
【種目】
魚類 スズキ目 キノボリウオ亜目 ゴクラクギョ科 コリサ属
【分布】
パキスタン、インド、バングラデシュ
【サイズ】
5cm
【寿命】
3年
飼育条件
[温度]25度~28度
[水質] 弱酸性〜中性
【水質について_詳しくはこちら】
[ 餌 ] アカムシ、人工餌
[注意点]
ドワーフグラミーはもともと止水域と呼ばれる、ほとんど流れの止まった水草の生い茂った小川や湖などに生息しています。
コバルトブルードワーフグラミーも水槽内には水草を多く使用したレイアウトにして、あまり水流を作らないようにして、流木などで隠れる場所を作ってあげましょう。
混泳
コバルトブルードワーフグラミーの性格は温厚なので、他の熱帯魚との混泳は難しくありません。
複数匹での飼育で繁殖を楽しむこともできるでしょう。
繁殖期になるとオスは攻撃的になるため、水草や流木でメスの隠れる場所を作ってあげましょう。
ネオンテトラやラミーノーズテトラなどの小型の熱帯魚がオススメです。
繁殖
コバルトブルードワーフグラミーの繁殖は比較的容易です。
コバルトブルードワーフグラミーの仲間は、オスが[泡巣]と呼ばれる泡でできた産卵場所を作り、その中にメスが産卵をするという変わった繁殖方法をとります。
水槽の水面が泡だらけになるので、少しびっくりするかも知れませんが、コバルトブルードワーフグラミーの習性ですので焦る必要はありません。
そうなると、繁殖の準備が出来たということなのでペアリングすると繁殖行動へ移るでしょう。
アマゾンフロッグピットなどの浮き草を用意してあげると泡巣を作りやすいようですのでおすすめです。
泡巣に産み付けられた卵は、2〜3日で孵化します。
しばらくの間は稚魚は泡巣にぶら下がっています。
生まれたての稚魚はかなり小さいため、インフゾリアなどを与え、ある程度大きくなった時に孵化したブラインシュリンプを与えましょう。