ゴールデンテトラの飼い方/混泳・大きさ・繁殖・種類

ゴールデンテトラはアームストロンギ種ロードウェイ種の2つの種の総称で、どちらの種も金色や銀色のメタリックに輝く体を持ち、尾ヒレの付け根が黒く染まる独特な色彩の熱帯魚です。

この2種は識別がむずかしいですが、特徴としてはアームストロンギ種はプラチナに青いライン、ロードウェイ種はゴールドで少し体高が高いところです。

実はゴールデンテトラのこの金箔で包んだような色彩は、体にバクテリアが付着する事による発色で、[銀彩]の装飾を施した骨董品のような美しさがあります。

銀彩
[銀彩]とは銀を用いて装飾する技法のことです。

銀箔(ぎんぱく)や銀泥(ぎんでい)を使用した作品がこれにあたり、色絵や色釉との組合せで色彩豊かな器が存在します。

[銀彩]の器はメンテナンスに気を使いますが、ゴールデンテトラも同じようなところがあります。

と言いましても飼育の難易度が高いわけでは無く、ゴールデンテトラの[銀彩]についてです

先述しましたがゴールデンテトラの色彩はバクテリアの付着によるものなので、残念ながら飼育半年~1年で色あせてしまいます。

しかし、そういったところも思い入れある使い込んだ器のようで愛着が湧くのではないでしょうか。

また繁殖個体は最初から金色の色彩は発色せず、銀彩の器のゴールデンテトラではなく、ガラスの器の半透明テトラとして生まれてきます

【テトラとは】

カラシン目カラシン科の小型の熱帯魚のことです。

多くの種類が南米出身で、サイズは数センチほどの小さい熱帯魚です。

【カラシンとは】

ゴールデンテトラはカラシンという種類の熱帯魚です。
adipose-fin

カラシンの特徴は背びれと尾びれの間に[アブラビレ]という小さなヒレがある事と、あごに歯が発達していることです。

カラシンの種類は多く、約1600~1700種類ほど存在し、主にアフリカと中南米に生息しています。

これはグループとしてはかなり多い方の部類で、ネオンテトラなどの小さな熱帯魚から、ピラニア、ゴライアスタイガーフィッシュなどの大型の熱帯魚までが入ります。

生体情報

【学名】
Hemigrammus armstongi

Hemigrammus rodwayi

【種目】
カラシン目カラシン科

【分布】
ガイアナ

【サイズ】
3cm~4cm

【寿命】
2~3年

飼育条件

[温度]
20度~27度

[水質]

ゴールデンテトラは南米出身なので弱酸性〜中性の水質を好みます。

【水質について_詳しくはこちら】

[ 餌 ]人口餌

[注意点]
ゴールデンテトラは大変丈夫な熱帯魚ですが少しだけ低めの水温を好みます。

しかし水質や水温の適応範囲が広いので初心者にも飼育しやすい種類でしょう。

餌は人工餌で大丈夫ですがなんでもよく食べますのでゴールデンテトラの為にも生き餌や冷凍赤ミミズなどバランスよく食べさせてあげましょう。

現地では群泳している熱帯魚なので単独飼育をするとストレスで調子が悪くなります。出来るだけ複数飼育で群泳させてあげましょう。

【ネオン病(カラムナリス病)についてはこちら】

【魚の病気についてはこちら】

【熱帯魚飼育の始め方についてはこちら→[アクア入門]】

混泳

ゴールデンテトラの性格は非常に温和ですので、混泳はしやすいでしょう。ゴールデンテトラ側から攻撃を仕掛けることはありません。

ただし、ゴールデンテトラに攻撃をするような熱帯魚や、大型の肉食魚などは食べられてしまうので混泳はできません。

ゴールデンテトラは臆病な熱帯魚なので10匹、50匹、100匹と水槽のサイズに合わせて沢山群泳させてあげましょう。

また、水質のことを考えるとアフリカ原産の熱帯魚はアルカリ性の水質を好む傾向にあるため混泳はできません。

具体的な混泳相手としては、同じような種類のネオンテトラカージナルテトラ、ラミーノーズテトラ等のカラシン。

水槽の底で生活する、オトシンクルス、コリドラス・ローチ、ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、レッドラムズホーン等はおすすめです。

繁殖

ゴールデンテトラはばらまき型と呼ばれる産卵形式をとる熱帯魚ですので、ばらまき型の産卵準備をとりましょう。

ばらまき型の熱帯魚は知らない間に卵を産み、知らない間に稚魚が生まれていますが、知らない間に成魚に食べられてしまっていることが多いです。

なので、ばらまき型の繁殖は産卵の事より、その後の食卵の事に注意を払う事が重要になってきます。

若い健康な成魚を用意する

まず、オスとメスを分けます。メスのお腹は卵があるので膨らんで見えます。

繁殖は無精卵の確立を下げるためにも、雌1匹に対して雄を2匹~3匹程度の割合でペアリングすると確率が上がります。

【産卵用の水槽を準備します】

ピートモスなどで、pH5.5前後の弱酸性水を用意し、部屋のカーテンを閉めたり照明を暗くするなどして薄暗い環境を用意しましょう。

ブラックウォーターには抗菌・殺菌効果があり、故郷の南米の川に水質の環境が似ているので、ピートモスやマジックリーフなどを用いてブラックウォーターの環境を作るもの効果的です。

そして水槽の底に産卵床としてウィローモスを敷き詰めましょう。

園芸用の鉢底ネットなどで水槽の上下を分けるのも手です。

上の部屋ゴールデンテトラをペアリングして、卵を産むと、ネットを通り卵だけ下におちます。

【稚魚の世話】

卵が確認できましたら親魚は元の水槽に戻します。

ゴールデンテトラの稚魚が生まれたら、最初は小さすぎて普通の餌は食べられません。

インフゾリアを与えるか卵黄を溶かしてあげましょう。少し大きくなる生後1週間くらいでブラインシュリンプ、すりつぶした人口餌など、そこから大きさに応じて通常の餌と段階を上げてえさエサをしていきましょう。