コバルトロージーテトラは金属のような光沢が特徴のロージーテトラの近種で体の中央にはライトグリーンの光沢も現れます。
光沢が増す分、ロージーテトラの特徴である赤色は薄まっている印象ですね。
銀色の面積が多くてヒレ先や目の上だけに赤がのるこのカラーリングって、ウルトラマンに似てませんか?
この魚を見るといつもウルトラマンをイメージしてしまいます。
ウルトラマンの胸のカラータイマーは普通は青色でピンチの際に赤色に点滅します。
余談ですが、ウルトラセブンにはよく見るとカラータイマーがありません。
何故だか知っていますか?
ウルトラセブンは元々戦闘を想定した目的で地球を訪れたわけではないため、エネルギー補給が難しいかもしれないエリアでの戦闘が予想された者に、エネルギー減少の危機を知らせる警報器としての役割があるカラータイマーの装着手術を受けていないんですって。
コバルトロージーテトラは黄緑色のカラータイマーを持っています。普通は青なので大変珍しいカラーリングですね。
また近縁のロージーテトラとの見分け方は尾ビレの赤が上側にしか現れないことです。
【テトラとは】
カラシン目カラシン科の小型の熱帯魚のことです。
多くの種類が南米出身で、サイズは数センチほどの小さい熱帯魚です。
【カラシンとは】
コバルトロージーテトラはカラシンという種類の熱帯魚です。
カラシンの特徴は背びれと尾びれの間に[アブラビレ]という小さなヒレがある事と、あごに歯が発達していることです。
カラシンの種類は多く、約1600~1700種類ほど存在し、主にアフリカと中南米に生息しています。
これはグループとしてはかなり多い方の部類で、ネオンテトラなどの小さな熱帯魚から、ピラニア、ゴライアスタイガーフィッシュなどの大型の熱帯魚までが入ります。
【学名】
Hyphessobrycon sp.
【種目】
カラシン目カラシン科
【分布】
コロンビア、アマゾン川
【サイズ】
5cm
【寿命】
3年〜4年
飼育条件
[温度]
22〜27度
[水質]
コバルトロージーテトラは南米出身なので弱酸性〜中性の水質を好みます。
[ 餌 ]人口餌
[注意点]
コバルトロージーテトラは大変丈夫な熱帯魚です。
水質や水温の適応範囲が広いので初心者にも飼育しやすい種類でしょう。
餌は人工餌で大丈夫ですがなんでもよく食べますのでコバルトロージーテトラの為にも生き餌や冷凍赤ミミズなどバランスよく食べさせてあげましょう。
混泳
コバルトロージーテトラの性格は非常に温和ですので、混泳はしやすいでしょう。コバルトロージーテトラ側から攻撃を仕掛けることはありません。
ただし、コバルトロージーテトラに攻撃をするような熱帯魚や、大型の肉食魚などは食べられてしまうので混泳はできません。
また、水質のことを考えるとアフリカ原産の熱帯魚はアルカリ性の水質を好む傾向にあるため混泳はできません。
具体的な混泳相手としては、同じような種類のネオンテトラ、カージナルテトラ、ラミーノーズテトラ等のカラシン。
水槽の底で生活する、オトシンクルス、コリドラス・ローチ、ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、レッドラムズホーン等がオススメです。
繁殖
コバルトロージーテトラはばらまき型と呼ばれる産卵形式をとる熱帯魚ですので、ばらまき型の産卵準備を行いましょう。
ばらまき型の熱帯魚は、知らないうちに産卵し、知らないうちに稚魚が生まれ、知らないうちに成魚に食べられている事がよくあります。
なので、ばらまき型の熱帯魚の繁殖は産卵の事より食卵を意識した準備が重要になってきます。
若い健康な成魚を用意する
メスのお腹は卵があるので膨らんで見えます。
繁殖は雌1匹に対して雄を2匹~3匹程度の割合でペアリングすると確率が上がります。
【産卵用の水槽を準備します】
ピートモスなどで、pH5.5前後の弱酸性水を用意して、水温は26度にします。
そして部屋のカーテンを閉めたり照明を暗くするなどして薄暗い環境を用意しましょう。
ブラックウォーターには抗菌・殺菌効果があり、故郷の南米の川に水質の環境が似ているので、ピートモスやマジックリーフなどを用いてブラックウォーターの環境を作るもの効果的です。
水槽の底に産卵床としてウィローモスやシュロなどを敷き詰めましょう。
食卵対策として園芸用の鉢底ネットなどで水槽の上下を分けるのも手です。
そうすると上の部屋でコバルトロージーテトラをペアリングして、卵を産むと、ネットを通り卵だけ下におちます。
【稚魚の世話】
卵が確認できましたら親魚は元の水槽に戻します。
コバルトロージーテトラの稚魚が生まれたら、最初は小さすぎて普通の餌は食べられません。
インフゾリアを与えるか卵黄を溶かしてあげましょう。少し大きくなる生後1週間くらいでブラインシュリンプ、すりつぶした人口餌など、そこから大きさに応じて通常の餌と段階を上げてえさエサをしていきましょう。