ニホンアマガエルは日本全国に生息している黄緑色の体に鼻先から目にかけて黒いラインが特徴的なアマガエルです。
日本の最もポピュラーなカエルで、水田や人家の庭や森林、草木の生い茂る茂みなど自然の残る場所で生息しています。
ニホンアマガエルはツリーフロッグと呼ばれる樹上性のカエルで、木の上で生活するために、指先に吸盤を持っています。
ニホンアマガエルは天敵から身を守るために、体の色を変える事ができます。ニホンアマガエルの体色は通常、黄緑色をイメージしますが、実はそれは草葉の上にいるときの色で、木や土、石などの上では茶色や灰色になります。
これは、ニホンアマガエルが暗い色の場所にいる時に、その情報が目から脳に伝わり、その際に特殊なホルモンが分泌されて身体中に黒色素胞が強くなり、体の色が暗い色へ変化します。また明るい色の場所にいる時はその逆で体の色がうすく明るくなります。
飼育する際には綺麗な黄緑色のニホンアマガエルが好みなら植物をたくさん入れて、濃い色のニホンアマガエルが好みなら木や石などの暗い色のレイアウトにすると良いでしょう。
ニホンアマガエルは肉食性で、自然下では小さな虫などを食べて生活しています。
夏の間は活発に動きまわっているニホンアマガエルですが、寒くなってくると動きが鈍くなり、最高気温が10度を下回るくらいになると、石や落ち葉の下などで冬眠に入ります。
【ニホンアマガエルは雨が降るのを教えてくれる?】
ニホンアマガエルは雨が降る前にケッケッケッケッと高く大きな声で鳴いています。
ニホンアマガエルの繁殖は水場で行われますので雨は重要な要素です。気圧の変化を感じることで雨を予想している考えられています。
ニホンアマガエルのオスは、メスを誘う時や、縄張り争いの時に大きな声で鳴きます。
そのニホンアマガエルが大きく鳴くときに、のどにある[鳴嚢(めいのう)]というやわらかい皮ふでできた音声増量装置の袋を大きくふくらませます。
[鳴嚢(めいのう)]は自分の発した鳴き声を大きくする事のできる袋です。繁殖パートナーであるメスを見つけるためにニホンアマガエルは大きな声で鳴くのです。
【ニホンアマガエルに毒はあるの?】
他のカエルと同様に、ニホンアマガエルも体の表面に毒を持っています。
ニホンアマガエルは湿地や草木の中など、カビなどの細菌が繁殖しやすい湿気の多い場所で生きている生き物です。
こうしたカビなどの雑菌から身を守るために、皮膚の表面から毒を分泌しているのですね。
ニホンアマガエルを触った手で目や鼻をこすったり、食べ物を食べたりするのはやめておきましょう。
ニホンアマガエルを触ったあとは必ず手を洗いましょう。
【学名】
Hyla japonica
【種目】
無尾目アマガエル科アマガエル属
【分布】
北海道、本州、四国、九州
【サイズ】
3cm~4.5cm(メスの方が大きい)
【寿命】
5年〜10年
飼育条件
[温度]20~25度
[水質] 中性〜弱アルカリ性
【水質について_詳しくはこちら】
[ 餌 ]こおろぎな等の生き餌、ならせば人工餌
[注意点]
ニホンアマガエルは夜行性なので餌をあげる際は暗くしてあげると食べやすくなります。
ニホンアマガエルの飼育に必要なもの
【ケージ】
ホームセンターなどで売っているプラケースでも飼育可能です。
しっかりと買い込むなら、フタ付きの水槽、もしくは専用の飼育ケージをお勧めします。
【ジェックス エキゾテラ グラステラリウム 3030】は本格的に飼育される方にはオススメです。
【床材】
床材は保湿効果のあるものを用意します。
専用のソイルがオススメです。
保湿効果に加え、植物も育てられる
【ジェックス エキゾテラ テラリウムソイル 4kg 】
【水入れ】
ニホンアマガエルは乾燥にとても弱く、水分がないと弱ってしまいます。
綺麗な水を常に入れておきましょう。
【霧吹き】
保湿のための霧吹き
【観葉植物など】
ニホンアマガエルが落ち着きますので設置してあげると良いでしょう。
ビバリウムの観葉植物は水草を水上葉として育ててあげましょう。
深い緑色がジャングルっぽくて素敵な
【ブセファランドラ】
アクアリウムでも有名な水草、キューバパールグラス】ですが、ビバリウムとしても多湿環境で緑の絨毯を作り込むことができます。温度は25度くらいを保ってください。
【保温器具】
パネルヒーターなどの保温器具
ニホンアマガエルは日本のカエルなのでヒーターなしでも大丈夫ですが、冬眠を望まないならヒーターをつけてあげましょう。
繁殖
春から夏にかけて断続的に産卵が行なわれます。
ゼリー質の紐状の卵が植物などに絡みつきます。数日でオタマジャクシになり、1ヵ月ほどで成長しカエルになります。