ペレズテトラはピンクと赤の組み合わせがメルヘンな印象の熱帯魚です。
体色はメタリックに輝くピンク色で、背ビレと目の上部、体の中央に赤いスポットが入ります。
特に目の上の赤色がアイシャドウのようでなんとなく女性的な妖艶な雰囲気を醸し出し、イギリスのアンティーク家具を彷彿させます。
イギリスアンティーク家具は、主に1800年代後半から1970年代に作られたものを指します。
骨董の世界では[アンティーク]とは100年以上前に作られたものとされていますが、実際は少し曖昧でもう少し新しい年代のものでも、古くて味わいがあるものもはアンティークと呼ばれます。
家具の世界でも同じで定義が少し曖昧とはいえ100年前後も古いものですので、購入される際はしっかりとリペアされたモノを選びましょう。
ペレズテトラもしっかりと弱酸性の水質で丁寧に飼い込めば赤の色彩が鮮やかに出て、味わいのある水槽になる事でしょう。
【テトラとは】
カラシン目カラシン科の小型の熱帯魚のことです。
多くの種類が南米出身で、サイズは数センチほどの小さい熱帯魚です。
【カラシンとは】
ペレズテトラはカラシンという種類の熱帯魚です。
カラシンの特徴は背びれと尾びれの間に[アブラビレ]という小さなヒレがある事と、あごに歯が発達していることです。
カラシンの種類は多く、約1600~1700種類ほど存在し、主にアフリカと中南米に生息しています。
これはグループとしてはかなり多い方の部類で、ネオンテトラなどの小さな熱帯魚から、ピラニア、ゴライアスタイガーフィッシュなどの大型の熱帯魚までが入ります。
【学名】
Hyphessobrycon erythrostigma
【種目】
カラシン目カラシン科ハイフェソブリコン属
【分布】
アマゾン川
【サイズ】
5cm
【寿命】
3年〜5年
飼育条件
[温度]
23度〜28度
[水質]
ペレズテトラは南米出身なので弱酸性〜中性の水質を好みます。
[ 餌 ]人口餌
[注意点]
水質や水温の適応範囲が広いので初心者にも飼育しやすい種類でしょう。
餌は人工餌で大丈夫ですがなんでもよく食べますのでペレズテトラの為にも生き餌や冷凍赤ミミズなどバランスよく食べさせてあげましょう。
混泳
ペレズテトラはフィンスプレッディングで小競り合いをするタイプの熱帯魚です。
フィンスプレディングもペレズテトラの特徴ですので、隠れ場所を用意してあげて楽しみましょう。
もちろんですが、ペレズテトラに攻撃をするような熱帯魚や、大型の肉食魚などは食べられてしまうので混泳はできません。
また、水質のことを考えるとアフリカ原産の熱帯魚はアルカリ性の水質を好む傾向にあるため混泳はできません。
具体的な混泳相手としては、同じような種類のネオンテトラ、カージナルテトラ、ラミーノーズテトラ等のカラシン。
水槽の底で生活する、オトシンクルス、コリドラス・ローチ、ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、レッドラムズホーン等がおすすめです。
繁殖
ペレズテトラはばらまき型と呼ばれる産卵形式をとる熱帯魚ですので、ばらまき型の産卵準備を行いましょう。
ばらまき型の熱帯魚は、知らないうちに産卵し、知らないうちに稚魚が生まれ、知らないうちに成魚に食べられている事がよくあります。
なので、ばらまき型の熱帯魚の繁殖は産卵の事より食卵を意識した準備が重要になってきます。
若い健康な成魚を用意する
メスのお腹は卵があるので膨らんで見えます。
無精卵の確率を下げる為にも繁殖は雌1匹に対して雄を2匹~3匹程度の割合でペアリングすると確率が上がります。
産卵用の水槽を準備します
ピートモスなどで、pH5.5前後の弱酸性水を用意して、水温は26度にします。
そして部屋のカーテンを閉めたり照明を暗くするなどして薄暗い環境を用意しましょう。
ブラックウォーターには抗菌・殺菌効果があり、近縁種のネオンテトラなどの故郷、南米の川に水質の環境が似ているので、ピートモスやマジックリーフなどを用いてブラックウォーターの環境を作るもの効果的です。
水槽の底に産卵床としてウィローモスやシュロなどを敷き詰めましょう。
食卵対策として園芸用の鉢底ネットなどで水槽の上下を分けるのも手です。
そうすると上の部屋でペレズテトラをペアリングして、卵を産むと、ネットを通り卵だけ下におちます。
稚魚の世話
卵が確認できましたら親魚は元の水槽に戻します。
ペレズテトラの稚魚が生まれたら、最初は小さすぎて普通の餌は食べられません。
インフゾリアを与えるか卵黄を溶かしてあげましょう。少し大きくなる生後1週間くらいでブラインシュリンプ、すりつぶした人口餌など、そこから大きさに応じて通常の餌と段階を上げてえさエサをしていきましょう。