ミドリフグは海の水と川の水が混ざり合う場所に棲んでいる、黄緑色の魚体に黒い水玉模様のとっても可愛いフグの仲間です。
英名は緑と水玉模様のフグ、Green spotted pufferです。
海水と淡水が混ざりある水域の事を汽水域といいますが、そういった水域出身のミドリフグは飼育する際もその汽水を再現する必要があるため、海水と淡水を半分づつくらい足した汽水の環境を作りましょう。
ミドリフグは一般的に1~2㎝の小さなサイズの幼魚の状態で売られています。
ミドリフグは最大で体長10~15cmくらいまで成長しますので大きめの水槽を用意しましょう。
かなりの大食漢でたくさん餌を食べるぶん水も汚れます。
それなりのろ過機能を持った環境を用意しましょう。
ミドリフグはフグの仲間なので毒を持っています。テトラドトキシンという毒を有しているそうですが、体のサイズが小さいため毒性も弱く、また、飼育下では無毒になるとも言われています。
ミドリフグの生体や飼育水を触った後はしっかりと手を洗うと良いでしょう。
とても可愛らしい顔をした魚ですが、ミドリフグは性格の荒い魚です。
他の魚と混泳させると攻撃する可能性が高く、相手をボロボロにしてしまいますので、混泳はやめておいた方が良いでしょう。
また、ミドリフグ同士でもよく喧嘩をしてしまいます。
幼魚のときは群泳していることが多いですが、成長すると気性が荒くなるので基本的には単独飼育で育てることをおすすめします。
【ちなみに汽水魚とは】
汽水魚(きすいぎょ)とは、河口など淡水と海水が混じりあう水域のことを汽水域といいますが、そうした水域に生息する魚種のことを指します。
汽水域に生息する魚類のほとんどは海水魚が、淡水への耐性を持つようになったものです。
特に東南アジアやアマゾン川河口など、亜熱帯・熱帯域、温帯域でも暖流の影響を強く受ける地域では記録される種数が多い。
水槽で汽水魚を飼育する場合には、飼育水に人工海水のもとを、海水の二分の一から四分の一程度の濃度になるように加えます。
【学名】
Dichotomyctere nigroviridis
【種目】
フグ目フグ科
【分布】
インド、インドネシア、スリランカ、タイ
【サイズ】
10cm前後
【寿命】
5年
飼育条件
[温度]22度〜28度
[水質] 弱アルカリ性
【水質について_詳しくはこちら】
[ 餌 ] 冷凍赤虫
[注意点]
1日2~3回、食べ残しが出ないように少量ずつ様子を見ながら与えてください。
水質の悪化を防ぐために、食べ残したエサは取り除いてください。
汽水は海水の2分の一から4分の一程度。
フグの体調が悪い場合は塩分濃度が低い可能性があります。少し塩分濃度を高くしてみてください。
水槽の飼育水は蒸発することで塩分濃度が高くなるので蒸発した分、適時飼育水を足すようにしましょう。
ミドリフグは前歯が伸びるスピードが早く、伸びた部分はニッパーで歯切りする必要があります。
野生のフグは貝を食べているので歯が削られていきますが、飼育環境だとアカムシがメインになるので伸び続けてしまいます。
歯切りは半年に1回程度必要になります。バケツに水をいれて、濡れたタオルで抑えながら歯を素早く切断してください。
歯切りをしたくないときは、貝殻や珊瑚を入れておき、かじらせることでミドリフグの歯を削っておきましょう。
歯切りの頻度を下げたり、ミドリフグの歯がのびるのを予防することができます。
ミドリフグを火傷させないように、歯切りは素早くおこないます。
混泳
ミドリフグの混泳はやめておいたほうがいいです。
幼魚のときはおとなしいですが、成長するにつれて縄張り意識が強くなります。
強力な歯とつつく習性があるので、攻撃された魚やエビはボロボロになってしまいます。
貝類は好物なので、ヤドカリなども殻を壊して食べられてしまいます。
ミドリフグ同士でも混泳は難しのでできれば単独飼育してあげましょう。
繁殖
ミドリフグの繁殖は一般の飼育下では難しいでしょう。