ラビリンス器官とは/ベタ・アナバス

コバルトブルードワーフグラミーやゴールデンハニードワーフグラミーなどのグラミーと名前のつく熱帯魚や闘魚で有名なベタなどはアナバスという種類の熱帯魚です。

これらの熱帯魚の最大の特徴として水面から口を出してエラからでは無く直接空気中から空気を取り込める事です。

これはこれらアナバス系の熱帯魚は鰓(えら)の中に複雑な形状の特殊な呼吸器、上鰓(じょうさい)器官と呼ばれる器官が発達している為です。

エラの中の上の方にあるので上鰓(じょうさい)器官と呼ばれています。

ラビリンス器官

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見た事はありませんが、上鰓(じょうさい)器官はとーっても複雑な形状をしているらしいので別名[ラビリンス器官]と呼ばており、一般的にはこちらの呼称の方が有名かもしれませんね。

なぜアナバスだけラビリンス器官があるの?

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アナバスの仲間は普段、非常に流れの緩やかな茶色く濁った河川に生息しています。

それらは河川と呼ぶには流れも遅く水温も高いので水中の酸素が非常に少ないのです。

そのような場所で育ったアナバスは水中以外からどうしても空気を吸うしか方法はなかったのではないでしょうか。

パンダが笹を消化できる事も、コアラがユーカリの毒を解毒できる事も、ミミズが土から栄養を取り込める事も、日本人だけがワカメを消化できるのも似たようなものですね。

ただ、このアナバスの特技を利用して、熱帯魚店などでベタが小さなコップ大のサイズの容器で売られていますが、水質や水温の維持が難しいので初めての方は真似をしない方が良いでしょう。

そもそもベタは熱帯魚なのでヒーターが必要です。