レッドグラスグッピーはモザイクとグラスの掛け合わせで生まれたといわれている、赤いグラス模様の尾びれを持つ定番の人気種です。
レッドグラスグッピーに限らずグッピーは水質への適応力が高く、丈夫なので初めての熱帯魚飼育の入門種としても最適な魚種です。
綺麗は体を持つグッピーはコンテストなどが盛んにおこなわれていて、血統に磨きをかける人や、新品種に情熱を傾ける人など、初心者から達人までたくさんの人に愛されています。
そのため「熱帯魚はグッピーに始まりグッピーに終わる」なんて言われたりもします。
グッピーの歴史
グッピーはイギリスの植物学者レクメア・グッピーさんが南米北部のトリニダード・トバゴ共和国から持ち帰ったのがはじめだと言われています。
グッピーさんは植物学者なので南米の珍しい植物でいっぱいのトリニダード・トバゴ共和国に植物採集へ行ったところ、この綺麗な熱帯魚を見つけたんですね。
グッピーは珍しい熱帯魚
グッピーは卵胎生と呼ばれる熱帯魚です。卵胎生の魚はメスの体内で卵をふ化させてから稚魚を出産する珍しい繁殖形態を持ちます。
魚のほとんどは卵を産む、[卵生]ですよね。だから交尾をせず体外受精をします。
しかし魚の中でもこの[卵胎生]の魚達は体内で卵を孵化させる必要がありますので、体内受精の必要性があります。
そのため、交尾をするためにオスの尻びれが交尾器として発達したゴノポディウムという生殖器官があります。
[卵胎生]の生き物はは[卵生]から[胎生]への進化上の段階と考えることができるそうです。
我々哺乳類の[胎生]は生き残りに有利な状態で生まれるために子供が成長して大きい体で生まれるようになったんだそうです。
レッドグラスグッピーのオスとメスの違い
グッピーのオスとメスは見分けるのはとても簡単です。
レッドグラスグッピーの繁殖の為にもオスとメスの違いをおぼえておきましょう。
[オス]
グッピーのオスの体はスマートで大きく派手な尾ひれを持っています。
グッピーのオスは尻びれが棒のような形の交尾するための器官になっています。ゴノポジウム器官と言います。
[メス]
メスはお腹が大きくふくらんでいて、オスよりも体が大きくなりますが、オスに比べ地味な体色をしています。
レッドグラスグッピーの基礎知識
【学名】
Poecilia reticulata
【種目】
カダヤシ目カダヤシ科
【分布】
南米、トリニダード・トバゴ、ベネズエラ、ガイアナ/改良品種
【サイズ】
オス:3~4cm、メス:5~6cm
【寿命】
1年〜2年
[温度]
20~28度
[水質]
[日本産]弱酸性〜中世
[外国産]中性~弱アルカリ性
レッドグラスグッピーの飼育情報と飼育用品
[ レッドグラスグッピーの餌 ]
グッピー専用の人口餌
グッピーの餌は栄養バランスよく配合されていますのでグッピー専用の人工餌をメインにあげましょう。
たまに生餌をあげるのもグッピーが喜びますよ。
レッドグラスグッピーは一度に多く食べることが出来ないので1日に数回に分けて、少ない量をあげるのが理想です。
テトラ (Tetra) ジャングルグッピー 70g
【商品情報】
[価格]355円(税込)
[内容量]70g
[ レッドグラスグッピーの飼育環境 ]
水槽のセット
レッドグラスグッピーに限らず熱帯魚を飼育するには、水槽に始まり、水を綺麗にするろ過器やヒーター、証明などが必要になってきます。
最初は最低限のセットを購入して必要に応じて揃えていくほうが、自分好みのアクアリウム環境になるでしょう。
ジェックス グラステリアBZ600S セット 黒シリコン
スリム水槽なので、60㎝水槽にしては省スペースです。
【商品情報】
[価格]4,035円(税込)
[メーカー]ジェックス
[サイズ]約60×20×高さ25cm/組み立て時:約61×25.5×28.7cm(幅X奥行X高さ)
[本体重量]7kg
[1日当たり電気代]約3円(50Hz/60Hz)
[セット内容]
ガラス水槽、外掛け式フィルター(スリムフィルターM ブラック)、ガラスフタ、フタ受けホルダー、バックスクリーン、クッションマット、カルキ抜き、水質調整剤
水づくり
【レッドグラスグッピーの好みの水質と水温】
[水質]・・・・・弱酸性〜中性
[水温]20~28度
しかしながらレッドグラスグッピーは水質にあまり神経質ではありませんのでpH7前後であれば問題ないでしょう。
初めてレッドグラスグッピーを迎え入れる時は
一週間程前に水槽に水を入れヒーターを入れ、ろ過器を稼働させておく事が重要になります。
これをする事でレッドグラスグッピーが生きて聞くのに必要な、水槽を綺麗に保つ為のバクテリアが水槽内やろ過器内に発生します。
ジェックス NEW セーフカバー ヒートナビ SH120
【商品情報】
[価格]2,773円(税込)
[メーカー]ジェックス
[サイズ]10×6.4×21.1cm(幅X奥行X高さ)
[本体重量]275g
【水合わせ】
買ってきたレッドグラスグッピーを入れるときは[水質][水温]共に、ゆっくり水にならしてから水槽に入れてあげましょう。
この作業を[水合わせ]と言います。
水合わせは専用のチューブなどで水槽の水を一滴ずつ混ぜて水質にならす作業ですが、
レッドグラスグッピーくらいのサイズなら買ってきた状態の[酸素と水でいっぱいになっているレッドグラスグッピーの入っている袋]に数カ所、小さな穴を開けて水槽にプカプカ浮かせておけば大丈夫だと思います。
水槽を水草水槽にする
せっかく購入したレッドグラスグッピーの水槽が何もなければ寂しいので、水草水槽にしてみましょう。
水草水槽は見た目の美しさのみではなく、水質の浄化、レッドグラスグッピーの隠れ家になることによるストレス解消などメリットはたくさんあります。
水槽の底の低床材が砂利では水草は育ちません。
水草を育てるなら、ソイルを敷きましょう。
ソイルはバクテリアの住処になり水質の安定と調整に一役買います。
好みの水草を購入し、ソイルにピンセットで植えていけば水草水槽の出来上がりです。
ジェックス ベストバイオサンド 6L
【商品情報】
[価格]2,342円(税込)
[メーカー]ジェックス
[サイズ]26.5×8.5×42.5cm(幅X奥行X高さ)
[本体重量]5240g
生きたバクテリア入り。
生きたバクテリアが砂の汚れ・沈殿物を分解し、飼育水をすばやく立上げ長期間水質安定。
バクテリア入りなのでカルキ抜きを済ませた水を入れましょう。
グッピーの繁殖
レッドグラスグッピーは非常に繁殖力が強い魚なので、初心者でも簡単に繁殖を楽しめます。
レッドグラスグッピーを繁殖させるには、生後2か月程のオスとメスを同じ水槽に入れましょう。
グッピーのオスには後方に突き出した棒状の形をしているゴノポジウムと呼ばれる生殖器官があります。
交尾後、約1カ月で稚魚を出産します。
レッドグラスグッピーは卵胎生ですので卵ではなく直接稚魚を生みます。
そのため、一般的な卵生の熱帯魚と比較するとグッピーの稚魚は大きくて誕生直後からエサを食べられます。
レッドグラスグッピーは稚魚の頃は成長のために栄養がたくさん必要なので、1日に複数回に分けてエサを与えましょう。
エサは食べやすいように成魚用の人工飼料を小さくすり潰したものや、ブラインシュリンプを与えると良いでしょう。
ニチドウ アルテミア 25g
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[価格]561円(税込)
[メーカー]ニチドウ
[本体重量]25g
ブラインシュリンプの耐久卵から、黄身だけを取り出した栄養価の高い熱帯魚の稚魚用の餌です。
食べ残した餌は水を汚しますので取り除いてください。
また、グッピーは1回の交尾で数回の出産が可能で、卵胎生の特性から稚魚の生残率が高いこともあり、繁殖力が非常に高いです。
そのため、「気がついたら増えすぎていれ困った。」なんて事もよくありますので、グッピーが増えすぎて困る方は、オスとメスを別で飼育するなどの対策で飼育数を管理しましょう。
混泳
レッドグラスグッピーは性格が温和な熱帯魚なので他の熱帯魚との混泳は可能です。
グッピーの原種は群れをつくって生活している熱帯魚ですのでグッピー同士の混泳も問題ありません。
他の熱帯魚との混泳はグッピーを攻撃してこない大きさの熱帯魚であれば可能です。
ネオンテトラやラミーノーズテトラなどの小型カラシン、コリドラスやオトシンクルスや小型プレコ、またはメダカなどがオススメです。
飼育上の注意点
飼育温度が低温すぎると白点病になりやすくなります。
水温は25度前後に保った方が良いでしょう。
グッピーの病気でよく聞くのが[カラムナリス病]です。
ヒレや尻尾が溶けたようにボロボロになる病気で[カラムナリス菌]と呼ばれる細菌が感染して発病します。
感染する場所によって[尾ぐされ病]や[口ぐされ病]と呼ばれます。
対処法としては初期であれば0.5%濃度の塩水で塩浴させてあげれば完治する場合もあります。
塩浴の効果が見込めず病気が進行してしまっている場合は市販薬、グリーンFリキッドで薬浴治療をしてください。
【動物用医薬品】ニチドウ グリーンFゴールドリキッド 250ml
【商品情報】
[価格]2,593円(税込)
[メーカー]ニチドウ
[本体重量]250ml
カラムナリス病(尾ぐされ病・口ぐされ病)は完治まで長い時間がかかります。薬浴を行う日数は5日〜7日間くらいです。
薬浴の間はエサは普段の半分くらいにしましょう。
グリーンFゴールドリキッドは、カラムナリス病だけでなく、コショウ病、白点病など広い範囲の病気に効きます。持っておくと便利です。
カラムナリス病(尾ぐされ病・口ぐされ病)は進行の早い病気です。エラや口に発症してしまうと命に関わってきますので早期発見、早期治療を心がけましょう。
まとめ
グッピーは「グッピーに始まりグッピーに終わる」と言われるほど、入門種でありながら奥が深い熱帯魚です。
品種改良もまだまだ進んでおり、これからも魅力的な種類のグッピーが生まれてくると思います。
これを機に、あなたも魅惑のグッピーの世界へどっぷりハマってみてはいかがでしょうか。
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グッピーにはビギナーを惹きつける美しさと、ベテランでも知り尽くすことのできない改良の奥深さを併せ持っています。
そして現在、新しい表現・遺伝子、挑戦しがいのあるコンテストなど、その魅力を存分に楽しむ環境が整いつつあります。
今、新たに始まろうとしている「グッピー」をご堪能ください。