トランスルーセントグラスキャットフィッシュの飼い方

No machine-readable author provided. Daiju Azuma assumed (based on copyright claims). [CC BY-SA 2.5], via Wikimedia Commons

トランスルーセントグラスキャットフィッシュは半透明の魚体が大変綺麗な全長が最大で15cmほどのナマズ目の淡水魚です。

トランスルーセントグラスキャットフィッシュの魚体は頭部を除く全体が透けていて、下あごの先端から二本のヒゲが前方に長く伸びています。

背びれは目立たず尾ひれは2つにわかれています。

トランスルーセントグラスキャットフィッシュは一般のナマズのように水底に潜ることはなく、中層で群れをなして体をくねらせて群泳しています。

観賞魚としては「グラスキャット」の名前で呼ばれていて、一般的には5cm程度のものが市場に出回っています。。

トランスルーセントグラスキャットフィッシュはアクアリウムの世界ではポピュラーな種で、複数匹で飼育すると群れで中層付近に群泳しますが、単独で飼育すると隠れてしまうことが多いです。

半透明で爽やかな印象から人気の高い熱帯魚です。

名前のトランスルーセントは透明・半透明という意味があります。

トランスルーセントグラスキャットフィッシュはタイ・マレーシアといった東南アジアの川に生息しています。

大きな川の岸の近くが生息地となっており、普通のナマズは底にいることが多いのですが、トランスルーセントグラスキャットフィッシュは中層の深さで群れを作って群泳しています。

野生の個体は口に入る程度の小さな小魚や、川に生息する小さいエビやワーム、昆虫などを食べています。

微生物も食しており、特徴的なその長いヒゲに触れると食いつきます。

トランスルーセントグラスキャットフィッシュは雑食性の淡水魚ですので、水槽飼育では餌選びに困ることはないでしょう。

【ちなみにナマズとは】

ナマズ(鯰・鮎、学名 Silurus asotus)は、ナマズ目ナマズ科に属する硬骨魚類の1種で、日本・中国・朝鮮半島・台湾など、東アジアの河川や湖沼に生息する肉食性の淡水魚です。

2005年に特定外来生物に指定されたアメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)と区別して、ニホンナマズと呼ばれることもあります。

ナマズは中国大陸東部・朝鮮半島などの大陸部に加え、台湾や日本など島嶼域を含めた東アジア全域に幅広く分布しています。

ユーラシア大陸での分布は、アムール川・シベリア東部からベトナム北部までで、流れの緩やかな河川・湖沼から水田・用水路などに生息し、岩礁域よりも水草の繁茂する泥底域に多く生息しています。

ナマズの外観は大きく扁平な頭部と幅広い口、および長い口ヒゲですが、これらはナマズ目の魚類全般に共通する特徴でもあります。

体は全体的に左右に平たく側扁するが、頭部は上下につぶれたように縦扁しています。

鱗はなく、体表はぬるぬるとした粘液で覆われています。

基本的に夜行性で、昼間は流れの緩やかな平野部の河川、池沼・湖の水底において、岩陰や水草の物陰に潜んでいます。

【学名】
Kryptopterus bicirrhis

【種目】
ナマズ目 ナマズ科 クリプトプテルス属

【分布】
タイ、マレーシア、インドネシア

【サイズ】
8~10㎝

【寿命】
3~5年

飼育条件

[温度]24度〜27度

[水質] 弱酸性
【水質について_詳しくはこちら】

[ 餌 ] 人工飼料、赤虫

[注意点]
トランスルーセントグラスキャットフィッシュは底のほうにいることが多いので、できるだけ沈むタイプの餌をあげた方が良いでしょう。

ミナミヌマエビなどの小さなエビは食べられる可能性があります。

トランスルーセントグラスキャットフィッシュは、生息地では群泳をして生きている淡水魚ですので、水槽内でもその状況を再現してあげると良いでしょう。

トランスルーセントグラスキャットフィッシュは綺麗な水を好みますので水換えは頻繁にしてあげましょう。

水質の悪化などで体調が崩れると透明な体が白く濁ります。

【魚の病気についてはこちら】

【熱帯魚飼育の始め方についてはこちら→[アクア入門]】

混泳

トランスルーセントグラスキャットフィッシュは少しサイズの大きい淡水魚ですが、性格は穏やかですので混泳に気を使うことはないでしょう。

ネオンテトラなどの小型の熱帯魚はもちろんエンゼルフィッシュなどの中型の熱帯魚まで混泳することが可能です。

ヤマトヌマエビなどの淡水エビとも混泳出来ますが、サイズ差がありすぎると食べてしまう可能性がありますので、小さな魚・エビは入れないようにしましょう。

繁殖

トランスルーセントグラスキャットフィッシュは通常流通している個体は、ワイルドの個体で飼育下での繁殖例はほとんどありません。