今年の夏終わりのある雨の日の話です。
夜にちょっとコンビニまで出かけようとしたところ、子猫の鳴き声がしました。
お母さんを呼んでいるのか、お腹が空いたのかわかりませんが結構大きな声でひたすら鳴いていました。
私は、えっ!どこどこ状態で声のする辺りの近くをうろつきますが、あたりは真っ暗で何もわかりません。
冷静になってよ〜く聞いてみると、この鳴き声はどうやら車の中からしているみたいです。
急遽、懐中電灯をもってきてボンネットを開けると、エンジンルームの奥の方に子猫が数匹入っています。
下から覗いたりもしましたが、暗かったのもあり入っている場所がよくわからなかったので、今度はエンジンルームの上から腕をねじりこみ1匹、また1匹と救出しました。
この子たちがその子猫ちゃんたち。
もの凄く小さい子猫です。
今回のブログは、ここから病院へ行き、深夜、早朝関係なく3時間おきにミルクをあげ、排泄物を毎朝お風呂で洗い、娘はテンションMAX、私は寝不足の、ボンネットの子猫ちゃん達に里親が見つかるまでの夏の記録である。
急いでボンネットの子猫ちゃん達を病院へ
救出した子猫ちゃん達は全部で3匹でした。
黒猫、三毛猫、白黒(ちょっとだけ茶色入り)の猫の兄弟だと思います。
一旦ダンボールに保護してお風呂に入っている妻と3才の娘に「車の中に子猫いた!」と外から声をかけると、「どういうこと?」と返ってきます。
「だから!車の中に子猫がいたのっ!」、その時点でよくわかっていない母娘。
私はテンパっているのでキチンと説明できていないのです。
二人は呑気な感じで「何かお父さん外で騒いでるわ!」くらいです。
仕方ないので、ちょっと開けてダンボールの中の子猫ちゃん達を見せると妻はようやく理解してくれ、娘は「きゃーっ!」テンションはMAX!
いつもはお風呂から中々出てきたがらない娘が「早くっ!早くっ!」と言って出たがったそうです。(妻の後日談)二人とも髪がベチョベチョの状態ですぐに出てきました。
妻曰く、「そう言えば、今日の朝に娘を保育園に連れて行くときに猫の声が聞こえてた」
子猫ちゃん達が入っていたのは妻の車ではなく私の車なので事なきを得たのかもしれません。
でも、それが本当なら今日一日そこにいたという事になり早く何とかしないといけません。
とはいえ、猫も犬も飼ったことがない私たち夫婦はどうしていいかわかりません。
「どうしようっ!」とあたふたする私に「とりあえず誰かに聞いてみたら?」と妻がいいます。
こんな時は女性の方が落ち着いています。
知り合いの猫好きに聞いてみると、「早く動物病院に連れて行きなさい」との事でしたので、その時点で19時とか19時半とかだったと思います。
そして急いで近くの動物病院に連れて行き事情を説明してこのボンネットの子猫ちゃん達を診てもらいました。
動物病院でわかったのですが、ボンネットから子猫ちゃん達を救出するときにTシャツは真っ黒、腕はアザだらけになっているのに気づいてびっくりしました。
診察結果は生後、2週間〜3週間の子猫で黒猫がオス、三毛猫がメス、白黒がオスだそうです。
体重は・・・350g〜380gと言っていたような・・・あんまり覚えてないです。
その後、里親が見つかるまでの子猫のお世話の仕方などを教わり、帰りにはサンプルの子猫用の餌や湯たんぽとしてお湯の入った点滴の袋みたいなヤツをいただきました。
この病院の先生は本当に親切な先生で、翌日もわざわざお電話を頂き「子猫ちゃんの調子はどうですか?」と気にかけてもらってました。本当にいい人です。
病院を出ると急いで最寄のイオンまで車を走らせ子猫用のミルクや哺乳瓶、猫砂など一式揃えて帰宅しました。
しかし、この子猫ちゃん達の警戒心の無さは大したもので、その日の夜にはこの状態です。
人間について回る人懐っこさ。
どうやら黒猫が一番懐いてきます。三毛はその後についてくる感じ、そしてゆっくりと2匹についてくる白黒。
その日は夏終わりだというのに前後一週間が少し気温が下がって寒くなった時期でした。
なので餌をあげて、いらないバスタオルをいっぱいかけてあげて、ダンボールの下に電気アンカを敷いて、子猫ちゃん達は就寝しました。
その日の夜はいろいろとあり、フワフワした感情でしばらく寝付けない我が家でした。
翌日から
この日から、動物病院の先生に教わった通り3時間〜4時間おきに起きて子猫ちゃん達のご飯の時間です。
翌日もボンネット子猫ちゃん達の自由奔放っぷりに苦労します。
娘がいる時に子猫ちゃん達にご飯をあげると、娘はまだ3才なのでテンションが上がり急に走ったりするので、子猫ちゃん達も3匹バラバラに遊びまわる、娘は飛んだり走ったりするので怖くてたまりません。
「ゆっくり動かないとダメだよ!」っと言ってもおとなしくしているのはちょっとの間だけです。
遊びの時間は大人2人で見ているので大丈夫ですが、ご飯の時間はまだ哺乳瓶やスポイトであげないといけなかったりして余裕がありません。
なので、ご飯だけは出来るだけ娘が気づかない時間帯に餌をあげます。
朝ご飯は早朝に起床して、5時〜6時に1回目。
次のご飯は娘が保育園に行った後の9時〜10時、12時〜13時ときて、娘が保育園から返ってくる寸前の16時〜17時。
そして娘、就寝後の20時〜21時にあげて最後のご飯をできるだけ遅い時間の24時〜1時前後というスケジュールです。
私は家でデザインの仕事をしているので何とかなりましたが、通勤していたら絶対に無理なスケジュールです。
とは言え、いくら可愛くてもこのままでは仕事にも支障が出るので早く里親を探さないと!
里親探し
まずは役所に電話で相談したところ、役所に連れて行くと保健所行きになってしまうそうで、絶対にそれはダメだとなりました。
次にネットで保護猫などの活動をしている保護団体のHPを拝見するもやっぱり色々と制約があり難しそうでした。
こうなったら、SNS攻撃とLINE攻撃と電話攻撃です。
まずSNSで拡散し、知り合いという知り合いに片っ端からLINEや電話をして行きました。
すると、何と黒猫ちゃんが早速その週の終わりには貰い手が見つかり引き取られて行ったのです。
気になったのが娘です。
「絶対に泣くやろーなぁ」と夫婦二人で話した結果の[泣かない大作戦]を立てました。
引き渡しの2日〜3日前から、「猫ちゃん、お母さんいないと寂しいやろなぁ」と刷り込み、前日には「明日、黒い猫ちゃんはお母さんのところに連れてもらえるねんてっ」と段階を踏んで黒い猫ちゃんが連れていかれることが寂しい事ではなくて嬉しい事へとすり替える作戦です。
作戦は大成功!黒い猫ちゃんよかったねって話せました。
三毛猫と白黒猫
ちなみに情が湧くといけないので、無理して名前をつけませんでした。
すでに3人とも情は沸いてましたけど・・。
残るは三毛猫と白黒猫です。
今度の作戦は2匹のポートフォリオというかプレゼン資料というか宣材写真をもっと良いヤツを撮ろうという事になりました。
子猫ってじっとしてなくて、写真をあまりとらせてくれなかったので、ちょっとでもいい写真を撮ってアピールしようという事になり、庭に出て日の光の下で写真会をしました。
三毛猫
全然じっとしてくれませんね。
白黒猫
この子は結構じっとしてくれました。
可愛く撮れたと思います。
最後はちょっと眠たいモード。
この写真を元にプレゼン資料を作り、拡散すると良い感じでお声がかかり白黒子猫ちゃんの里親が見つかり、三毛猫の子猫ちゃんが貰われて行きました。
最後の日
最後に貰われて行ったのが三毛猫の子猫ちゃんでした。
くしくも三毛猫の子猫ちゃんは娘の一番のお気に入り。
ちなみに私のお気に入りが白黒の子猫ちゃん、妻のお気に入りが黒猫の子猫ちゃんでした。
最後のお別れの日
この日の晩に三毛猫の子猫ちゃんは貰われて行きました。
3匹とも、いい方に巡り逢えて本当によかったです。
最後には、ちょっと写真では分かりずらいですけど、段ボール3つ連なる2部屋と1トイレのかなり大きな子猫ちゃんハウスが出来上がってました。
少し前まで3匹ともこの段ボール猫ちゃんマンションのリビングでプロレスをしていたんですが、三毛猫ちゃんが最後の1匹になって寂しそうです。
娘はというと、夫婦二人の作成が功を奏し最後も笑顔で見送りができました。
「笑顔で子猫ちゃんとバイバイできて偉かったね」と娘に話す私の方が子猫ロスになってしまっています。。。
10日くらいの出来事でしたが、その間つきっきりだったので、夏の日の濃い思い出になりました。
これが私の今年の夏のボンネット子猫ちゃんの話です。